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【カズキン誕生日】武装錬金萌えスレPart40【12/1】

冬ソナを予約するスイッチ

(カズキたちが遭難したというネタを膨らませてみました)



カズキと斗貴子が無人島で遭難してから2年が過ぎた。
救助の来る気配はない。
コトの起こりは二人がイカダで上陸した瞬間だ。斗貴子が何かのスイッチ片手に叫んだ。
「危ないカズキ、多分ホムンクルスが爆薬を仕掛けていたぞ! 
このスイッチは冬ソナを予約するスイッチだ気にするな!」
カチ。ボタンが押されると同時にイカダが爆裂四散して、彼らは帰る術を失った。
カズキは、斗貴子さんが冬ソナを見てるなんて意外だなーっと思った。
さて、無人島は程よく温帯で、トマトやらキャベツの畑もあれば、ブリの養殖場もある。
家だってあった。ベッドもフカフカで、冷暖房も完備されている。水道や電気も通っている。
「私たちは運がいいなカズキ! 生活にはコト欠きそうにないぞ」
ベッドにあった『請求書・無人島改造費三億円払え胸なし!』という紙を破りながら、斗貴子は喜んだ。
カズキは、運が良くてよかったよかったと頷いた。
その日から斗貴子はよく海を見るようになった。
救助が来るかどうか見ているのだ。
しかしこの辺りは魔の海域なのか、救助に来る船は鋭利な刃物で四分割されてしまう。
そしてその度斗貴子は、何故かズブ濡れで息を切らして沖の方から戻ってくる。
カズキは、舟の人を助けようとしてる斗貴子さんって優しいなーと思った。
「先輩ー! 俺が助けに来ましたよ!」
「戦士・斗貴子! キミのやってるコトは犯罪だ! 早く現代社会に戻って来い!」
聞き覚えのある声も何度かしたが、それは阿鼻叫喚になって消えた。
そしてその度斗貴子は、何故かズブ濡れで息を切らして沖の方から戻ってくる。
カズキは、人参とジャガイモの栽培も始めて、カレーを作るようになった。

とにもかくにも。
カズキと斗貴子が無人島で遭難してから2年が過ぎた。
救助の来る気配はない。



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