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偽武装錬金ファイルNo.026 リウシン



深夜の流星。

偽武装錬金ファイルNo.26
リウシン

○核鉄シリアルナンバー  XIII(13)
○創造者 ミッドナイト=キブンマンリ
○形状 陰陽双剣
○メインカラー ミルクホワイト(剣の色) 黄金色(陽剣の亀文) 暗黒色(陰剣の漫理) オックスブラッド(鞘)
○特性 ・重力角操作。
       ・重力角とは空間の『面』に対する角度を指す。
       ・角度を加えるものは『余剰角』、角度を抜くものは『欠損角』という。
       ・8等分したホールケーキに角度45度のひときれを更に突っ込むと輪郭は膨れる。円が歪む。
       ・逆に角度45度をひときれを抜き、その隙間を埋めるよう残り7きれ同士密着させると輪郭は縮む。円も歪む。
       ・その要領で空間に作用するものこそリウシン発する重力角。余剰させた空間は膨らみ、欠損させた空間は縮む。
      平たく言えば空間は山折り谷折りに近しい作用を受ける。(こちらは折り紙と違い、円弧的な尖りと窪みではある
      が)
       ・したがって余剰角/欠損角を加えられた空間は直ちには破損しない。一定の歪みこそ得るが生物・機械とも
      変わらず運行する。
       ・重力角で変形された空間はゴルフでいう『芝の流れ』を獲得する。一見なにもない見通しの良い空間であっても、
      『面』は凹凸を宿しているのだ。
       ・この凹凸は重力傾度力を有しているため、どれほど強く速い攻撃であっても『流される』。正しく狙いをつけた筈の
      拳や斬撃が明後日の方にゆく。狙撃でいう風やコリオリに似た影響があるため、それら緒元を充分念頭に入れた
      狙撃でさえも当たらなくなる。
       ・従って防御にも使える武装錬金であるが、重力角の芝の流れを読める者にだけは無力化されるいう欠点も。
       ・一点集中時は重力攻撃ゆえの破壊力を得る。8等分のケーキがそれ以上の大きさのケーキを切れ目にむりや
      り挟みこまれたり、もしくは7きれ引き抜かれた場合、原形を失くす。
       ・一点集中の重力角操作は通常の武装錬金による防御は困難。対象となった者は例えば手足を空間ごと枉(ま)
      げられ破壊されるといった攻撃を受ける。
       ・重力角はリウシンにも掛けられる。武器形状への正しい造詣さえあれば陰陽双剣以外の形状にも加工でき、ミッ
      ドナイトはそれを『套路』と呼んでいる。套路は中国武器の数だけあるが、実戦投入可能な物は少なく僅か30。
      種類は倭刀、双手剣、双鈎など。
       ・特に猛威を振るうのが套路・双鈎時。尖端の『鉤(フック)』を重力角の凹凸に引っ掛けるため、旋転やスイング
      バイといった空間機動が可能となる。(それ以外の套路でも『重力角の芝の流れ』は利用可能。足場にする他、
      コリオリ的な動きの補正を活かした鞭や匕首の変則軌道着弾といった芸当をミッドナイトはかなりいっぱい習得した)
       ・陽剣も陰剣もそれぞれ余剰角欠損角の2つを使用可能。
       ・重力角操作の波動は剣気と同じ。色の基準は亀文と漫理の模様であり、余剰か欠損で決まるというコトはない。
      (つまり陽剣から発する重力角は、余剰角であっても欠損角であっても一律で黄金色。陰剣ならどっちも暗黒色)
       ・波動は強く発すれば濃く、弱く発すれば薄い。敵を当てづらくしうる代名詞『芝の流れ』を敵に悟られるコトなく作
      れもするため、実は幻惑的な武装錬金。(ミッドナイトは強い発出の伴う正面戦闘を好むため、意図的には行わ
      ない。ただし下述の理由で偶然なるコトはある)
       ・≒剣気であるため創造者の気付かないうちに芝の流れが出来ているのはそう珍しい話でもない。少なくてもミッ
      ドナイトは意図的な防御のとき以外、重力角の迸りに無頓着なため、自分でも芝の流れがどうなっているかは
      集中しないとわからない。(長年の”慣れ”があるため、目をこらしさえすれば何となくわかりはするが)。
       ・そのため意図せぬ局面で偶然敵の攻撃が芝を逸れて難を逃れるというコトも。
       ・ミッドナイトの勝負運は、強い。

○特徴 ・1つの剣が半分になる『双剣』。単剣時は重力角操作によって接合されている。
       ・鞘も武装の一部だが攻撃性能は特になし。重力角操作も不可。いちおう武装錬金の付属物標準の硬さはある
      ため、いざという時の便りにはなる。
       ・套路ごとにある固有スキルは重力角またはミッドナイトの武技を応用したもの。

      套路『単剣』   …… 単剣保持能力。(上記参照) 『どんな状況からでも二分割しない』準論理能力。
      套路『双剣』   …… 双剣接合能力。(上記参照) 『どんな状況からでも単剣の形に戻る』準論理能力。
      套路『双鈎』   …… 空間機動戦術。(上記参照)
      套路『倭刀』   …… 倭刀術。(居合い『天鶏剣・新』含む)。鍛錬した武術。
      套路『単弓』   …… 重力角により双剣のうち片方を弓に、もう片方を矢にし射出。(矢は別の物でも可)
      套路『大斧』   …… 空間断裂。余剰角と欠損角をそれぞれ最大出力、対象を互い違いに引き裂く。

      套路『双手剣』 …… 速度倍化。重力傾度力を太刀ゆきに付加。超重兵器の破壊力を更に高める。
      套路『腰帯剣』 …… くるんだ物の瞬間移動。重力角で空間をたわませての擬似ワームホール。
      套路『羅漢銭』 …… 突き刺した物の超重圧縮。貨幣型の『場』に収まるよう余剰角と欠損角によって折り畳む。

      套路『神行破陣猛火刀牌』 …… カウンター。盾が浴びた衝撃を射撃威力に加味し撃ち返す。
                          
○作者メモ
・リウシンの名の由来は仮面ライダーフォーゼの「Shooting Star」。メテオが中国武術の使い手なので。
・ボツになった幹部名の供養……ではなく、幹部ら主役にした外伝の『敵』の1人から。クライマックスの相手。無限増援を
 バッタバタと薙ぎ倒すそんなキャラ。「Shooting Star」のMVはたくさんの敵を薙ぎ倒すものなのだ。
・『再誕』の言霊とファッション高飛車な精神が空間にも及んだ武装錬金。特別で唯一だが時には2つにもなるという観点
 において『ジョーカー』。
・一般的な陰陽双剣は2本で1つな刀寄りの湾曲した武器。
・武装錬金は基本的に実在兵器モチーフなので、リウシンは「双剣」を基盤(ベース)に。
・装飾は『玉具(ぎょくぐ)剣』。貴族の持つような宝石付きの剣。
・能力が先行登場した能力。ライザvsソウヤのとき、ライザが部下4人の能力を発動する必要が出たので、当時ビストとか
 ヌヌ用に読んでた物理学の本にあった余剰角欠損角を採用。
・だからミッドナイトが烈火の炎のJOKERというのは、後付けである。重力という要素が一致していたから「よし」と。
・当初のミッドナイトの能力は『死体袋』。それが天辺星さまにいき、ミッドナイトは無銘のボツった双鈎を受け継いだ。でも
 特性は考えていなかった。ライザ戦で「あ、こういう能力になるんだ」とね、驚いた。
・ただ『双鈎』だと最強の眷属感がないので、中国の伝説武器な陰陽双剣へ、ただし形状については上の通り。
・変形能力は双鈎モードのため追加。色んな中国武器になる。双手剣構えるミッドナイトはサンライズ立ちで剣先光る、
・華奢な女のコに重量武器持たせるのはロマン。大斧とか。
・総角verは再現率55%。頤使者兄妹中最高。あんだけやり合えば嫌でも覚える。
・重力角には『五波』の縛りあり。飛距離・侵食体積とも剣気しだいで縛りはないが、五波を超えるたび一波目の芝の流れ
 は消滅する。空間を『再誕』させる言霊を総角が有していないため。
・威力も単体では『空間ごと腕をヘシ折る』どまり。『空間ごと圧縮または切断』は最大出力でも無理。
・套路は可能だが、自由自在とはいかない。双鈎や双手剣、倭刀といった僅かな変形で済む刀剣系統なら問題ないが、羅
 漢銭や神行破陣猛火刀牌といった”かけ離れた”ものは難しい。
・何より套路はミッドナイトの中国武術の手腕あってこそ活きるもの。総角は剣術と重力角の組み合わせを中心に修練し
 ている。
・アリスの距離感覚の狂いを嬉々として使う総角にとって、同系統の『芝の流れ』は垂涎でしかない。五波の制限こそある
 ものの、方向攪乱については本家以上に到った。
・パワーのあるフェイタルアトラクションとの併用であれば『空間ごと圧縮または切断』も理論上は可能。ただしご存知のとおり
 大戦斧の再現率は35%であるため、神がかり的にうまく一点集中する必要がある。
・重力角で空間をほどよく壊す→マシンガンシャッフルで結んで障壁 というコンボの他、各種投擲系武装錬金の軌道補正に
 使用可能。敢えて芝の流れを敵に使わせる→五波の縛りで『敵が利用している芝の流れを消す』→空振りさえ逆襲 は総角
 ならではといえよう。制約は逆手に取れる。投擲 → 芝の流れで当たらないと見せかける → 五波の縛りで消す → 
 直進軌道へ修正 → ヒット などなど。
・また限定的にとはいえ変形パターンを有する武装錬金のため、掛け合わせる武装錬金に応じた形状に微修正できるのも
 利点。
・続いて、敵対特性。
・重力角が創造者を圧縮または切断しにかかる。
・もちろんミッドナイトはその程度、気迫で乗り切る。
・でも無銘が可愛くて仕方ないので、反撃はできない。
・無銘の方は実力的に、兵馬俑、当てられない。
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