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第031話 「斜陽の刻 其の参」



(いまだ非常ベルがけたたましく鳴り響く施設よりお送りします!
さてさて当該下水道処理施設の地下にありますのは二つのお部屋!

・処理施設 ← こちらがメインゆえ非常に広いっっ!
・処理管制室 ← 不勉強ゆえ実情は分かりませぬが、ともかく階段
を下ってすぐにあり、ここを通らねば処理施設へは行けませぬ。

さーてさて! 階段を下るとそこは処理管制室でありました!
広さはおおよそ十畳ほど。むろん畳などある筈もなく床はタイル張り。
端っこの方にはビーズをまぶした巨大なカステラみたいな装置が幼児……
くすん。そう、サイズとしては幼児が潜り込めそうな幅をですね、壁と
一拍置いて設置されております。ちらりと見たところ、かような装置が
点々とありまするがいずれもサビが浮いて傷も多くどうにも古めかし
いのが気になるところ。
で、入って正面には頑丈そうなガラスが細長く張られておりまして、処
理施設をがーっと見せております。もちろんそこがすべての景色で
はありませぬゆえ、ガラスの上にはモニターがひぃふうみぃ……五つ! 
五つ設置されておりまして、多種多様様々なアングルから施設を映し
ておりまする。時おりその景色がカチカチと切り替わってるのを鑑みま
するに処理施設には何十台ものカメラが設置されており一定時間ごと
にアングルを切り替えているのは必然! そしてこのモニターの中で
は先程より血相を変えたホムンクルスの方々がひた走っております。
行き先はどこでしょう? や・は・り、ここでした! さぁー、勢いよく扉
を開けて入ってきましたのは、いずれも一目でそれと分かる物騒なる
お歴々! 数は……うーむ、何か考えあってでしょうか、数は減少傾向
にあり、三名。侠客といえましょう。あ、なにゆえ侠客かと申しますれば
かの司馬遼太郎大・先生が著書の峠の上巻序盤のどこそこにて……
ごほん。ノドをとんとん叩いて声を低くする作業しながら思います。

『侠客の侠の字は人べんに挟むとある、左右の子分に挟まれそれを
従えている図をいう』

と仰られておりますゆえに!
ちなみに不肖は内心にて声を低くして読んでおります。皆様がたにお
かれましてそうして頂ければ実に幸い……という事情はさておき入って
きた侠客の皆様方、大いなる悪意と抵抗と殺害意識を持ってばーっと
床蹴り跳躍しました。爪が伸びたり牙が伸びたり毒液飛ばしたりしてお
りますのはさすが人外きわまるホムンクルスといったところ! さーど
うなるか! ちょ、あ、ここでは少々アングル悪いので……うんしょうん
しょとハイハイしつつ物陰から首を伸ばしますれば……おお、おお!
入ったァーッ! ……はっ! 何が入ったか説明不足ですので状況説
明に戻りましょう。さぁPC前の作者さんマイクお返しします)

フヒヒwwww武装錬金組曲のコメの伸びがいいwwwww やはりネタを取
りいれたのは正解だったぜwww 今朝78だったのがいま114だぜww

(むむ。何やら別作業に熱中されておられるご様子。つまりコレは不肖
に対する全権委任と捉えて前進いたしましょう。というかメタ的なるネタ
はお控えくださるよう注進したくもありますが、閑話休題!

不肖が階段下ると、この部屋で早坂秋水どのがホムンクルスと大戦闘
を繰り広げておりました!

状況説明、以上! いやはや実に恐ろしい。不肖がそろーっとドアを
明けて中を覗きましたら残党の方の首が「ばぁん!」と鉄製のドアに
当たってものすごい音が鳴りました。そしてナムナムと内心喚きつつ
そろりそろりと進入せし部屋はまさに酸鼻の地獄絵図! よくも狭
い室内で二尺八寸あろうかという日本刀を振り回せると感心するほど
に早坂秋水どの動きは機敏にして機能的! 斬り、そして突くたびに
相手どるホムンクルスの方々は絶命の憂き目にあっております。飛ん
だ五体は枚挙の暇ありませぬ。さらに途中、大立ち回りのまきぞえで
部屋中央におかれていた机から使用済みの紙コップやらいかがわしい
雑誌などばらばらと吹き飛び、灰皿からは灰神楽が舞い、部屋の装置
ももはやぼこぼこ。刀傷まみれであります。柱の傷はおととしの〜♪
といいますが、去年のはどうしてないのでしょうか。それはさておき、
いま、侠客の方々も同じ末路を辿りました。入ったのは斬撃であります。
しかしこの部屋にちまちまと戦力を投入する残党の方々の精神がど
うも分かりませぬ。戦力の逐次投入は愚であります。かの日露戦争
において旅順を落とせなかった一因もそれでありまして、機を見計らっ
てがーっと大戦力を投入して相手の戦略構想を打ち砕いてこそ勝利
はあると不肖は思うしだい。……ぬ?)

場に静寂が満ち始めた。
あるのは肩をゆする秋水の激しい吸気と小札のかすかな鼻息のみ。
(おお、どこからとはいいませぬが戻られましたか)
恐らく部屋での決戦を不利と見たのだろう。
モニターにちらほらと映る残党の影は水に足を浸しながらいずれも身
じろぎ一つしていない。
処理施設から漂い始めた静寂の気配はしかし、やがて来る苛烈さの
前触れに過ぎない。
そう言い聞かせながら秋水は粛然と呼吸を整え、歩みを進めた。
(なるほど! 作者とキャラのメタ的な会話を避けて通常進行に戻られ
るのですねっ! なれば不肖も話しかけるのはやめましょう!!)
物陰で何やら意味不明のきちがいじみた考えに走る小札などはさて
おき秋水が扉を開けると、えもいわれぬ臭気が部屋に流れ込んできた。
眼前に広がるのは暗闇と……数々の白い柱。
目を凝らすと、暗闇が制御室の光をかすかに反射しているのが見えた。
水面。そしてその中から何本も佇立する極太の柱。
それを囲むようにして合金製のタラップが部屋の四辺に限りなく伸びて
いる。
秋水が歩を進めると足元より金属音が反響した。
同時にそれ目がけて大きな影が襲いかかってきたが難なく斬り伏せる。
死骸が水面に落ち、半透明のしぶきが秋水の鼻先まで飛んだ。
その過大なカルキ臭さで秋水は気づいた。
どうやらいま眼前にあるのは処理済みの水らしい。
とはいえ嗅覚を集中するとかすかに汚物の匂いもするから、はるか遠く
には未処理の下水が湛えられているに違いない。
「よく来たな裏切り者のクズが!」
嘲るような声とともに見覚えのある光輪が飛んできた。
「……ああ」
名状しがたい怒りを声に滲ませながら、ソードサムライXを眼前にかざす。
刀身に触れた光輪が瞬く間に縮小し、やがて下緒から放出された。
その光で、秋水の左右にあるタラップ、そして正面に影が浮きぼられた。
左右にいたのはホムンクルスの群れ。すでにみな正体を現しており、
さまざまな異形が充満している。階上と制御室でかなりの数を討った
とはいえ、いまだ七十体はいるように思われた。
そして正面。
学生服に身を包んだ見慣れた姿。
髪を逆立て眼鏡をかけた酷薄そうな青年。
以前は鈴木震洋と呼ばれていたその男は、いまは逆向凱と名乗り、
左右の一団を率いている。
逆向の右手でぶぅんという唸りが上がった。
彼の足下に風が吹き、静かなさざ波が広がる。
チェーンソーの武装錬金、ライダーマンズライトハンド(ライダーマンの右手)
触れた者を百六十五分割する恐るべき武装錬金である。
彼はそれを手にすると地下施設が崩壊せんばかりの声で叫んだ。
「死にたくなければブチ殺せクズども! 逃げる奴は俺が……殺す!!」
呼応するように左右からおぞましい声があがり、秋水に殺到した。

「てな感じで今ごろは戦っているんじゃないかな」
住宅街。
尖った黄色い顎に手を当てながら、ムーンフェイスはひとりごちていた。
月光がさんさんと注ぐ夜は心地よい。歩調はひどく軽やかで、声も柔らか。
「しかし、なんだな。せっかく残党を囮のようにしたんだ。いっそ」
くつくつと口を綻ばせながら、高らかな声を喜びに歪める。
舌舐めずりなどはしないが、ひどい食欲が言葉の端々にこぼれており
涎の湿りすら聴取できそうだと”彼女”は思った。
「ヒマつぶしの散歩なんかやめて、寄宿舎を襲ってしま……」
彼は何やら異常な気配を感じ、歩みを止める。
「むーん?」
脳裏をよぎったデジャビュは、

──任務失敗の二人は私の夜食にさせて頂くけどね

秋水たちの敗北後の奇襲、防人の姿を取っていた。
(と、いうコトはもしかすると、かな?)
ちょっと目をぱしぱししながら可愛らしく小首を上げると、そこには。
巨岩。
巨大なる岩があった。
「むぅぅぅぅぅぅぅん!?」
さしもの人外でもたまげたらしい。
ほうほうの態で右斜め後ろに側転しかろうじて避けた。
着地はひどく不安定で足首が軽く悲鳴をあげる。
だが回避は回避。喜ぶべきか。岩に巻き込まれるよりはいい。
辺りは局地的な地震に見舞われたかのごとく震撼した。
アスファルトに着弾した巨岩が、巨大な亀裂を走らせる。
岩の直径はそこそこの幅を持つ道を完全に封鎖するほどだ。
中心線付近などは道幅をオーバーしており、両側でブロック塀が瓦礫
を垂らしているのを散見したムーンフェイス、生唾呑んで黄色い頬に
一筋の汗を垂らした。
「こりゃビックリ。一体誰の仕業かな? もしかすると以前きた剣持君
のような救援の戦士とか? あ、それとも?」
奇麗に肘を曲げて人差し指と中指を揃えると、声がした。
「リーダーからの伝達事項その三。間隙を縫う者は必ず現れる……」
首をゆらりと動かし声を追うと……
岩石着弾の余波か。
やや傾いた電柱が目に入る。
その陰に影がいた。
影としか形容できなかった。
月夜だというのに目鼻立ちが分からないほど暗闇に馴染んでいた。
だから大股で一気に距離を詰めてきたコトに、ムーンフェイスは俄かに
気付けなかった。
「リーダーからの伝達事項その四」
眼前でひゅっと風が走った。同時に尾を引く光も。
刃物による攻撃。
そう踏んで持っていた月牙を反射的に引き上げ対応する。
金属が衝突する鈍い音と苦い痺れが手元から広がる。
「無辜の人間が殺される様を見逃すなかれ……私の解答は、了承」
影は驚くべき行動にでた。
片手でぎりぎりと月牙を制しながら、残る片手でムーンフェイスのみぞ
おちに拳を叩きこんだのだ。
たまらずえずき、後方へ吹き飛ばされるムーンフェイス。
その速度よりも早く影は動いた。
たぁんっ! とつま先で地を蹴るなり吹飛ぶ長身と平行に滑空し……
影の左掌が右の拳を包んだ。
それが半呼吸の間に左肩に引きつけられ、猛烈な反発を伴いながら
右肩ごと一気に沈む。
肘がムーンフェイスの顔面を捉えた。
三日月にクレーターが空く。ヒビも欠落も。
金属質な皮膚が舞い飛ぶ中、長身は顔からアスファルトに叩きつけられた。
物言わぬ体が首を起点にどうっと跳ね、乱れ走る亀裂の上で卍を描く
ようにぴくぴくと痙攣した。
が、影に容赦はない。ムーンフェイスの左胸へ踵を猛然と撃ち下した。
住宅街に小気味いい音が響く中、洒脱な燕尾服の怪人は消滅した。
人のざわめきはない。巨岩が道路に落下したというのに、だ。
みな身を潜めて正体不明の現象に怯えているのだろうか?
それは、違った。
周辺で正常な活動をしている住民はいなかった。
どの家でも。
どの部屋でも。
住民だったモノが粘液にまみれながらびちびちと跳ねていた。
それらは似ていた。
人類ならば必ず通る、生誕以前の不定形に。
産科医療において「それ」の名が与えられるのは妊娠第八週という。
ヘブライ語ではゴーレム。日本語名は……
胎児。
そう、いま付近の住宅でのたうつ物体は、いわゆる胎児に似ていた。
人の形をようやく成した、しかし赤子には程遠いぶきみな姿。
彼らは数時間前まで来ていた服の上で、

『まるで年齢が逆行したように』

胎児じみた姿で時おり名状しがたい呻きを上げている。
「……さわげばきっとヤジ馬がきます。くれば巻き込まれます。……」
「だから君の武装錬金の特性で、沈黙させた……ってところだね」
「はい……そう……」
影は言葉半ばでびくりと震え、それきり沈黙した。
閉じた口から鮮血がどろりと溢れ、みるみるうちに体から力が抜ける。
顔は俯き両手がだらしなく垂れ下がる。
それでも倒れないのは、胸から生えた手のせいだろう。
黒長袖の先で白い手袋をはめた腕は無論ムーンフェイスの物だ。
彼は分身しながら背後に回り、影の章印(人間型ホムンクルスの急所)
がある胸を刺し貫いていたのである。
「そして今度は私が君を」
腕を引き抜く。支えを失った影が前のめりにゆっくりと倒れ始める。
「仕掛けてきたのはそっちだからね。容赦はしないよ」
更に影の前にもう一体のムーンフェイスが現出し、手にした月牙を影の
額に突き立てた。
「むーん。動植物型でも人間型でも、これで決まり」
「……いいえ」
「むぅん!?」
月牙を握っていたムーンフェイスは目を剥いた。
ゾンビか何かか。
急所を貫かれたはずの影が腕を振り上げ、ムーンフェイスの手首を斬
り落とした。同時に態勢を立て直しつつ腕を伸ばし、章印を貫いた。
影の額からずるりと月牙が抜け落ちて、生々しく地面に衝突るのを合図に……
(むーん。確かに手ごたえを感じたのにどうしてかな? 章印を貫かれ
て死なないホムンクルスなんて見たコトも聞いたコトもないよ。パピヨン
君のようにそもそも章印がないのか、それとも武装錬金の特性で回復
しているのか……分からないね。しかしいずれにしろ)
ムーンフェイスは考えをまとめ、分裂し、全て跳躍させた。
数は三体。それぞれしなやかな攻撃態勢をとりながら、影に向かう。
「数はこちらが多いからね。持久戦になれば不利なのはそちらの方」
「そう……ですね。だから私にも都合が……良いです」
影はポケットから何かを取り出した。
小石だ。掌に軽く収まるほどの大きさの小石が三つ。
それを片手の刃物で軽く削ると、上空へ放り投げた。
「むーん。何をやったか知らないけど」
「むざむざ当たる私たちじゃないよ」
中空の月顔たちは笑いながら身を捻って石を避ける。
落下により影との距離はあとわずか。鋭い月牙が顔へと迫り。
「……別にさっき当てる必要はありません」
月明かりの中、一人が気づいた。
地上で。小さな小石の影がぐんと巨大化している。
意識を共有するムーンフェイスだ。
一人の気づきは残りに伝播し、同時にひどく陽気な仰天をも共有した。
またもや巨岩が落着したのである。
数は三つ。道幅に溢れたそれは両側の塀すらも圧壊せしめ住宅地の
庭先にもうもうたる粉塵を捲いた。喉を荒々しくする茶色い視界の中で
は石灯籠や盆栽などが無様にへし折れているのが見てとれた。
三体のムーンフェイスも末路は同じく岩の下敷き。
二体はかろうじて顔や手を出しているが、残る一体はつま先だけで虫
のようにもがくのみ。
「小石も元を正せば……大きな岩。河で削り削られ年を取り、小石にな
ります。だから年齢を……奪って、若返ると……こんな風」
分身の利点は何か? 
先程のように一体を囮に不意打ちを仕掛けられるというのもあるが、
そこに「一体二体やられようと攻撃機会の喪失にはならないという」条
項を書き加えてもいいだろう。
「みなぎるぱっしょん……ほのおのしょーたい(む)っ……」
凱歌口ずさむ影の後ろからムーンフェイスが満月を筆頭に八体ばかり
襲来したのも、上記の文法から見れば実に正しい。
……相手の戦闘力に対して有効か否かを考えなければ、だが。
「ぶれーくあう……突き破れ」
影はゆっくりと振り向き。そして。
「そして時を超え未来に……!」
刃物を握った裏拳が満月いっぱいに広がるクレーターを作った。
仰天に瞳見開く仲間二体に吹きとんだ満月が激突しバランスを崩した。
それとは別に貫手が当たり前のように手近なムーンフェイスの胸にめ
り込み問答無用で消失させた。
戦況はめまぐるしい。貫手で伸びきった影の腕。それを切断したムー
ンフェイスがいたが、次の瞬間には目から火花散る思いをする羽目と
なった。
顎を蹴りあげられたのだ。
姿勢のいい長身が蹴りの衝撃で上へと強引に伸びきり。
突き抜けた衝撃が生首を空に飛ばした。
影を三体のムーンフェイスが包囲し同時攻撃を目論んだが……
影の背中から二枚の巨大な羽が展開し、鋭く尖った鉄色の羽毛がミ
サイルのように三体の五体を消し飛ばした。
(むーん。こりゃなかなか手ごわいね。ダメージは与えられるけど)
影がバランスを崩した二体の間へ踏み込み、大きな弧を右手で描いた。
刃にきらきらと月光が反射し、金のアーチが二体のムーンフェイスの
胸をそれぞれ掠め去る。
次の瞬間。彼らは。
なぜかホムンクルス幼体となって地面に落ちた。
「相手が相手だけに……。はい。稼ぎ時……です」
正体不明のつぶやきを聞きながら、またも現れたムーンフェイスはた
め息をついた。
「で、そういう君は一体何者?」
影は相変わらず影のまま。
ただ声と仕草でかろうじて少女らしいと思われた。
背は低い。百九十近いムーンフェイスと比べるまでもなく、子供じみて
いる。とはいえ小札よりは明確な上背を持っているが。
「……鐶光(たまきひかる)。ブレミュの一員、です。リーダーからの命
により、あなたの寄宿舎襲撃を防ぎに……きました。言葉、足りてます?」
「十分!」
「はぁ、ありがとうございます」
影はぺこりと頭を下げた。
「やっぱり。総角君の部下というワケだね」
蹴り飛ばされた生首が地面に落ちて金色の粉を撒くのを見て、ムーン
フェイスは「やれやれ。ちょっと困った状況だね」と肩をすくめた。
ちなみにその近くでは、ムーンフェイスたちが岩の周りで板とテコを使っ
て仲間の救助に当たっていた。

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